タイトル名
 
メーカー、ブランド名   総プレイ時間  

WHITE ALBUM2

(「introductory chapter」

+「closing chapter」

セット版)

 
Leaf   40 時間前後  
                                           

シナリオ
  
グラフィック    音楽  
S+(29/30)    B+(15/20)    S+(19/20)  

キャラクター
  
総合点数    個人的評価  
(27/30)    S(90)    B+   


初めに(前書き)

このレビューは WHITE ALBUM 2

のセット版 (「introductory

chapter」と「closing

chapter」が 1 つになった物) の

レビューになります。(長く

なりますので以降このレビュー

では「introductory chapter」は

ic と「closing chapter」は

cc と略します) また

ネタバレ が若干多めになって

いると思います。もちろん

作品の核心 に関わる

ネタバレ はしないように

していますが、少しのネタバレも

嫌だと言う人は前の画面にお戻り

下さい。また今回のレビューでは

WHITE ALBUM 2 の ic と cc の

内容の両方を 1 つのレビューに

まとめていますので

レビューが長く なってます。

以上の 2 点をご理解いただいた

上で、お付き合い頂ける方に

読んでいただければ幸いです。


総評

三角関係を軸に良い意味でも

悪い意味でも心をえぐっていく

物語となっています。また

登場人物の心理描写も納得

できるかどうかは別として、良く

出来ています。音楽も素晴らしい

名曲揃いで、物語を盛り上げて

くれますし、グラフィックも良い

です。シナリオの出来も凄まじく

名作 の名に恥じない本当に

素晴らしい作品になっています。

……内容に納得出来ればの話

ですが。なにせ、一部ルートを

除いて 優柔不断な主人公に

よる妥協の無い三角関係の果て

を描いていますからね。さらに

主人公である春希君の言動も

恋愛面 においては、もう

あり得ないぐらいの酷さです。

私もプレイ中に何度イライラに

したか分からないです。内容が

合わない人には、とことん

合わないですが内容が合えば

10年に一度どころか史上最高の

名作 と十分に呼べるだけの

ポテンシャルを持っていると私は

思います。これから購入を検討

する方は、自分に合うかどうかを

しっかりと考えた上での購入を

強く勧めます。総合点数で、私の

サイトで最も高い評価をして

いますが作品内でのテーマの

表現 と言う点においては

私のプレーしたエロゲの中では

一番シナリオで表現出来ています。

後、間違っても萌えや癒しなどを

この作品に求めないで下さいね。

そんな事をしたら確実に

トラウマ になりますから。


あらすじとプレイについて

ic では学園祭の出し物をを

きっかけに主人公の春希君と

ヒロインの雪菜とかずさの

3 人が出会い仲良くなっていき

3 人の、様々な想いが交錯して

一応の決着を迎える話ですね。

cc では ic で一応の決着は

付いたもののその結末を引き

ずって拗らせた春希君が再び

1 人の女性を好きになっていき

そこには ic の時以上に様々な

想いが交錯しながら、やっと

決着が付く話ですね。そして

cc には最終章とでも呼ぶべき

章があり(以降 coda と表記)

こちらでは cc でようやく決着

した問題にかずさが絡む事に

より、春希君と雪菜とかずさの

3 人の関係に完全決着をつける

話となってます。


総プレイ時間は全て含めると

40 時間前後と言った所ですね。

ただしこれは一度見たシーンを

全て飛ばした場合の話ですが。

ic は、基本敵に一本道で

4 〜 5 時間ぐらいです。 cc は

共通ルートが 3 〜 4 時間前後で

個別ルートは 3 時間前後ぐらいで

coda は共通ルートが 3 時間

前後で、個別ルートは 3 時間

前後ぐらいです。攻略順は ic は

基本は一本道なんですが、2 週目

以降追加シーンが入るので

どのタイミングでもう一度プレイ

するのがポイントになりますね。

cc では、個別ルートが 6 つあり

小春、麻理、千晶、雪菜 と

それ以外に 2 つ個別ルートが

あります。以降それ以外の 2 つの

ルートは ノーマルEND 1

(雪菜寄り) とノーマルEND 2

(千晶寄り)と表記します。なお

千晶の個別ルートは最初ロックが

掛かっており、ノーマルEND 2 を

クリア後に解放される形でさらに

ic にも追加シーンが入ります。

coda はルートがさらに ic にも

追加シーンが入ります。 coda は

ルートが4 つあります(ここでは

雪菜ノーマルとTRUE かずさ

ノーマルとTRUEと表記します)

これらを全て踏まえた上での私の

オススメ の攻略順は、まず ic を

クリア後に cc へ進み、最初に

ノーマルEND 1 をクリア後に

小春→麻理→ノーマルEND 2 と

進んで、その後。もう一度 ic を

クリア後に 千晶→雪菜 と

進み、その後、 coda に進んで

雪菜ノーマル→かずさノーマル

と進めて かずさTRUE→雪菜TRUE

で終わるのベストな攻略順だと

思います。ただ coda では雪菜

よりかずさの方が 好きだ

言い切れるなら 雪菜TRUE を

プレイしてから かずさTRUE で

終わってもいいかもしれませんね。


シナリオ

基本的な事はあらすじで書いて

しまっていますので、共通

ルートや個別ルートの展開に

ついては割愛します。


まずは ic についてですが

基本的に一本道であり、そこまで

長くない内容の中でしっかりと

作品のテーマ を丁寧に表現

出来ていると思います。雪菜や

かずさの春希君に対する気持ち

また、春希君の雪菜やかずさに

対する気持ち。この辺りが丁寧に

描けており、私はグイグイと

物語に引き込まれましたね。

そしてこの 3 人の関係が迎えた

結末。そしてそのままの気持ちで

cc へと物語は進んでいきます。

cc については ic から 3 年の

月日が流れ、その中で春希君は

随分拗らせた性格になってしまい

一方の雪菜はめんどくさい女へと

なってしまっています。 ic

からの流れを見ると、普通に

考えれば、春希君は雪菜と恋人

関係になるのが正しいと私は思い

ますが、あくまでそれは ic での

事情を知っている第三者の視点

での話。春希君は ic での

出来事に引きずられずにそれらの

詳しい事情を知らない女性と

付き合いのも 1 つの正解だと

思いますし、それのどこが

いけないと言うのでしょうか?

もちろん雪菜があんなに風に

なったのは春希君が原因ですよ。

でも春希君だって 3 年間も

苦しんだんですから。そこに

春希君にとって魅力的に見える

女性が目の前に現れたら、そりゃ

雪菜以外の女性に心が動いても

仕方がないですよ。と弁護は

してみましたけど、やっぱり

ただ逃げただけでは 幸せ

なれないです。どんなに辛くても

過去としっかり向き合わないと

幸せになれないですね。その

辺りの描写を cc の各個別

ルートでしっかりと描写出来て

いた事を私は、高く評価して

います。そして coda について

ですが、こちらは本当の意味での

春希君と雪菜とかずさの 3 人の

関係に完全に決着が付く話が

メインですが coda にある 4 つの

個別ルートの内、 1 つの個別

ルート以外は 凄まじすぎる

しか言いようの無い出来でした。

雪菜TRUEルートでの 慈愛を

超越した雪菜の優しさ

よる力で掴み取った雪菜にとって

最高の終わり方。かずさノーマル

ルートでの、春希の幸せのためにと

決断した かずさの深い愛

かずさTRUEルートでの春希君が

見せた 狂った究極の純愛

まさしくどれもこれも素晴らしい

出来ですね。私個人としては

この作品の テーマ に一番

合っていたのは、かずさノーマル

ルートだと思いますね。まさしく

幸せの向こう側 を知ったから

こそ、あの決断がかずさには

出来たのではないでしょうかね。


グラフィック

やっぱり冬をイメージしている

一枚絵が、それなりに多く

ありますね。グラフィックの

クオリティーは良いんですが

ic の時の方が、一枚絵の

クオリティーは安定している様な

気がします。私のお気に入りの

一枚絵は ic なら雪の降る中で

主人公の春希君がかずさを

抱きしめる一枚絵です。この

シーンで私は春希君とかずさが

電話だけでなく想いも

繋がった シーンだと考えて

ますので、この一枚絵があると

それがより良く伝わると思います。

cc なら携帯電話を握っている

雪菜の一枚絵です。ここは雪菜の

強さと弱さが 描かれている

シーンだと私は思います。この

一枚絵もそんなシーンによく

合っていました。


音楽

素晴らしく良い曲が多くあります。

オープニングの 届かない恋 も

素晴らしいですが

キャンドルライト に

Afterall〜綴る想い 後は

綺麗で儚いもの に優しい嘘 と

上げればきりが無いですね。また

オープニングの 届かない恋 に

ついては 届かない恋

song by Chiaki や

届かない恋 live at

Campus Fes と言った別の人が

歌うバージョンもあり非常に豪華

ですね。更に何と言っても作中

たった 1 回 しか使われて

いない現実の紅白歌合戦でも某

歌手が歌った 深愛 も収録

されてるのは個人的に嬉しかった

ですね。私の一番好きな曲は

…うーん。正直どの曲にも思い

入れがあり過ぎて選ぶのが大変

難しい所ですが、作中で何度も

歌われ、主人公の春希君や

ヒロインの雪菜やかずさに

とって重要な曲である

届かない恋 か、あの反則的な

タイミングで流れる

Afterall〜綴る想い の 2 曲の

どちらかですかね。でもやっぱり

届かない恋 の方が私は好き

ですかね。


キャラクター

まず、言いたいことは、よくも

まあこんなに めんどくさい

キャラクターばっかりを揃えた

ものですね。ダブルヒロインの

雪菜とかずさに加えて小春と

麻理に千晶の 3 人も十分に

めんどくさい ヒロインでした。

ただこの作品では、その

めんどくさい 所こそが魅力

とも言えると思いますけどね。

例えば、麻理は主人公である

春希君のバイト先の上司で

普段は仕事が出来て、厳しい

ながらも春希君のことを気に

かけてくれる理想の女上司と

言った感じですが、恋愛方面は

まるで 子供 の様に、純情

可憐な少女の様になってしまい

ます。だからこそ、それを徐々に

拗らせて めんどくさい 事に

なるんですが、それも、彼女の

魅力の 1 つだと私は思います

けどね。サブキャラについては

春希君の親友である武也や依緒に

加えて、雪菜の家族やかずさの

母親と言ったいい人達がたくさん

いましたね。その中でも私は

武也が特に印象に残りましたね。

彼もまためんどくさい人物で

ありながらも、春希君の数少ない

親友と言える 1 人なんですが

かずさTRUEルートで、あの

シーンの彼は凄かったですね。

あそこで春希君を庇えば最悪

自分がどんなに望んでも

手に入らなかった物との

永遠の決別 をするかも

知れない場面で、迷う事なく

春希君の味方をした上で、自分の

事を親友のままでいさせて

欲しいと春希君に訴える彼は

間違いなく 親友 と呼べる

存在でした。問題は春希君に

それだけの価値 があったかと

言うことです。どう見ても彼は

恋愛方面 に関しては紛れも

ない クズ ですからね。本当に

学園時代から何も成長していない

どころかさらに拗らせてしまって

いますから。彼の罪を書き

始めるとキリが無いので、私の

思う最大の罪は 必要であれば

容赦なく切り捨てる 所です。

一応、春希君は真面目で礼儀

正しく、努力家に見える上に

頑張っている人には、優しく

手を差し伸べる心を持ちながらも

頼りがいのある男性ですからね。

頭も良く、その上 cc では有名

大学の学生ですからね。ここまで

揃っていたら普通にヒロインや

それ以外の女性も好きになって

しまうのも仕方ないと思います。

そんな人達を春希君は必要だから

と言う理由で 容赦なく

切り捨てます から。

時に信じられないぐらいに

残酷な形 で。全くもって恋愛

方面では融通が利かない上に

あり得ない程の意志の強さが

裏目に出てしまっていますね。

さて、最後に一番好きなヒロイン

ですが、私は僅差で雪菜ですね。

もちろんかずさも好きですけど

私は春希君のようにあそこまで

かずさの事を好きになれなかった

事とこんな クズ な主人公の

春希君にも客観的に見て

あり得ない程幸せにしてくれる

雪菜の献身的な優しさと

あざとさが雪菜がかずさより

好きな理由ですね。


Hシーン

回想シーンで小春と千晶は

3 回で麻理は 4 回、雪菜が

6 回で、かずさが 8 回と雪菜と

かずさはさすがに多いですね。

プレイについてはパイズリや

フェラとかはありますがそこまで

特殊な物はないです。一部の

Hシーンではヒロインに溺れる

主人公が描かれていてそれを

必死に読んでいると、実際に

使う気にならなくなって

しまうのは難点ですね。


最後に一言

食べ物に例えると、超濃厚

とんこつラーメンとんこつ

増し増し ってイメージに

なるんですよね。この作品。




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